雪の日の在宅ワークの環境づくり|寒さ・明るさ・区切りの工夫

目次
結論から言うと、雪の日の在宅ワークは、「寒さ・明るさ・区切り」の3つを整えると過ごしやすくなると考えている。寒さは暖房と換気をあわせて考え、明るさは部屋の照明で足りなければ手元の照明を足し、区切りは始める時刻と終える時刻を決めておく。厚生労働省のテレワークのガイドラインに付いているチェックリストには、石油ストーブなどの燃焼器具を使用する時は、適切に換気・点検を行っているか、という確認項目がある。
札幌では、大雪の日に外へ出る予定を減らし、家で仕事をする日もあるだろう。この記事では、在宅ワークの制度や働き方ではなく、「雪の日に家で仕事をするときの部屋の整え方」に絞って整理する。
部屋全体の灯りの見直しは冬の照明と部屋の明るさの工夫|日が短い札幌の暮らしの整え方で、暖房器具を使い始める前の確認は暖房器具のシーズン前点検|ストーブ・ファンヒーターの確認(札幌)で扱っているので、あわせて確かめてほしい。
雪の日の在宅ワークでは、何を整えればよいですか?
寒さ・明るさ・区切りの3つを整えるのがよいと考えている。
この3つの分け方は筆者の提案だ。雪の日は、外が暗く、部屋が冷えやすく、外出がないぶん仕事と暮らしの境目があいまいになりやすい。それぞれに対して、次のように考えると整理しやすい。
雪の日の在宅ワークで整える3つ(筆者の提案)
| 整えること | 考え方 |
|---|---|
| 寒さ | 暖房と換気をあわせて考え、暖房器具のまわりに物を置かない |
| 明るさ | 部屋の照明で足りなければ、手元の照明を足す |
| 区切り | 始める時刻と終える時刻を決め、席を離れるときの習慣をつくる |
厚生労働省のチェックリストには、どんな項目がありますか?
作業場所の状況、明るさや温度、休憩などについての確認項目がある。
厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」には、「自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト【労働者用】」が付いている。このチェックリストは、自宅等でテレワークを行う労働者本人が作業環境を確認する際に活用することを目的としたもので、不十分な点があれば事業者と話し合って改善を図るなどにより、適切な環境下でテレワークを行うよう案内している。
この記事のテーマに関係する項目を抜き出すと、次のようになる。
チェックリストの確認項目の一部(厚生労働省のチェックリストより)
| 分類 | 確認項目 |
|---|---|
| 明るさ | 作業を行うのに支障ない十分な明るさがあるか |
| 換気 | 作業の際に、窓の開閉や換気設備の活用により、空気の入れ換えを行っているか |
| 温湿度 | 作業に適した温湿度への調整のために、冷房、暖房、通風等の適当な措置を講ずることができるか |
| 燃焼器具 | 石油ストーブなどの燃焼器具を使用する時は、適切に換気・点検を行っているか |
| 作業場所 | 作業中に転倒することがないよう整理整頓されているか |
| 休憩 | 作業中に、水分補給、休憩(トイレ含む)を行う事ができる環境となっているか |
会社に雇われて在宅で働く人は、勤め先の決まりや案内もあわせて確かめてほしい。自営業などで家で仕事をする人にとっても、部屋を見直すときの目安として参考になると考えている。
寒さ対策では、何に気をつければよいですか?
暖房と換気をあわせて考え、暖房器具のまわりに燃えやすい物を置かないことだ。
厚生労働省のチェックリストには、窓の開閉や換気設備の活用による空気の入れ換えと、石油ストーブなどの燃焼器具を使用する時の換気・点検が、確認項目として挙がっている。燃焼器具の換気の方法や間隔は、使っている器具の取扱説明書に従ってほしい。
NITE(製品評価技術基盤機構)は、暖房器具による火災を防ぐために、次の点に注意するよう呼びかけている。
- 暖房器具の周囲に可燃物などを置かない。特に、近くで衣類などを乾かさない
- 就寝する前に必ず消し、完全に消えたことを確認する
- その場を離れる時や外出時などには消す
NITEによると、2010年度から2019年度までの暖房器具による火災事故のうち、衣類や布団などの可燃物の接触による事故は187件で、そのうち電気ストーブが97件と半数を占めたという。火を使わない暖房器具でも、まわりに物を置かないことが大切だ。
ここからは筆者の提案だ。在宅ワークでは、机の下や足元に暖房器具を置くことがある。書類や膝掛け、脱いだ上着が暖房器具に触れていないかを、仕事を始めるときに一度見ておきたい。
足元を温める器具は、どう使えばよいですか?
長い時間、同じ場所に当て続けないようにする。
NITEによると、低温やけどは、44℃では3〜4時間以上、46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分の接触で起こるとされ、そのときの身体の状態によって異なるという。NITEは、ゆたんぽ、電気あんか、電気毛布、使いすてカイロなど、冬場に長時間、身体にあてて使用する製品について注意を呼びかけている。
ここからは筆者の提案だ。机に向かっていると、同じ姿勢のまま長い時間が過ぎやすい。足元を温める器具は、温度を低めにする、休憩のたびに位置を変えるなど、同じ場所に当て続けない工夫をしたい。使い方は取扱説明書で確かめてほしい。寝室での使い方は冬の寝室の寒さ対策|寝具・窓・暖房の見直し方でも扱っている。
雪の日の暗さには、どう対応すればよいですか?
部屋の照明で足りないときは、手元の照明を足し、画面のまぶしさを防ぐ。
厚生労働省のチェックリストには、作業を行うのに支障ない十分な明るさがあるかという確認項目があり、その観点として、室の照明で不十分な場合は卓上照明等を用いて適切な明るさにしているか、作業に使用する書類を支障なく読むことができるか、光源から受けるまぶしさを防止するためにディスプレイの設置位置などを工夫しているか、が挙げられている。
ここからは筆者の提案だ。雪の日は、昼間でも窓からの光が弱く感じられることがある。朝のうちに天井の照明をつけ、書類を読む手元には卓上の照明を足しておくと、時間帯による明るさの変化に左右されにくい。窓を背にして画面に光が映り込む場合は、机の向きやカーテンで調整したい。
仕事の区切りは、どうつければよいですか?
始める時刻と終える時刻を決め、終えたら仕事の道具を片づけるのがよいと考えている。
この項目は筆者の提案だ(暖房器具を消すことだけは、寒さ対策の項目で挙げたNITEの案内による)。雪の日は通勤がないぶん、仕事を始めるきっかけと終えるきっかけがつかみにくい。次のような小さな決まりをつくっておくと、区切りをつけやすい。
区切りをつける決まりの例(筆者の提案)
- 雪かきが必要な朝は、雪かきを済ませてから仕事を始める時刻を決めておく
- 仕事を始めるときに、暖房器具のまわりと机のまわりを一度見る
- 昼の休憩などで席を離れるときは、暖房器具を消す(寒さ対策の項目で挙げたNITEの案内のとおり)
- 終える時刻になったら、パソコンを閉じて書類を片づけ、仕事の道具を目に入らない場所に置く
結局、雪の日の在宅ワークは何から整えればよいですか?
寒さ・明るさ・区切りの3つから整える。暖房と換気をあわせて考え、暖房器具のまわりに物を置かず、明るさが足りなければ手元の照明を足し、始める時刻と終える時刻を決めておく。
まずは次の雪の日の前に、仕事をする机のまわりと足元に、暖房器具に触れそうな物がないかを確かめてみてほしい。そこから始めれば、雪の日も落ち着いて仕事に向かえると考えている。
よくある質問
在宅ワーク中に石油ストーブを使うとき、何に気をつければよいですか?
厚生労働省のテレワークの作業環境のチェックリストには、石油ストーブなどの燃焼器具を使用する時は、適切に換気・点検を行っているかという確認項目があります。換気の方法や間隔は、器具の取扱説明書に従ってください。NITEは、暖房器具の周囲に可燃物などを置かないことと、その場を離れる時には消すことを呼びかけています。
電気ストーブなら、まわりに物を置いても大丈夫ですか?
NITEによると、2010年度から2019年度までの暖房器具による火災事故のうち、可燃物の接触による事故は187件で、そのうち電気ストーブが97件と半数を占めました。NITEは、暖房器具の周囲に可燃物などを置かないよう呼びかけています。
足元を温める器具を、仕事中ずっと使ってもよいですか?
NITEによると、低温やけどは44℃では3〜4時間以上、46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分の接触で起こるとされ、そのときの身体の状態によって異なります。この記事では、温度を低めにする、休憩のたびに位置を変えるなど、同じ場所に当て続けない工夫をおすすめしています。使い方は取扱説明書で確かめてください。
部屋が暗いときは、照明をどう足せばよいですか?
厚生労働省のチェックリストでは、室の照明で不十分な場合は卓上照明等を用いて適切な明るさにしているかが、確認の観点として挙げられています。あわせて、画面のまぶしさを防ぐためにディスプレイの設置位置などを工夫しているかも挙げられています。
確認した出典: 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」、厚生労働省「自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト【労働者用】」、NITE「衣類や布団などの可燃物の接触に注意!~暖房器具による火災を防ぐ~」、NITE「低温やけど」の事故防止について(注意喚起)(確認日 2026年10月8日)