年末のスマホ・パソコンのデータ整理|写真・連絡先・パスワードの見直し

目次
結論から言うと、年末のスマホ・パソコンのデータ整理は、最初にバックアップをとり、次にOSやアプリを最新にし、パスワードを見直してから、写真と連絡先の整理、使わなくなった機器の片づけへ進む順番がよいと考えている。総務省は、大切なデータを守るためにはバックアップをすることが必要だとして、スマホの紛失や故障に備えて定期的にバックアップをする習慣をつけるよう呼びかけている。
年末は、1年分の写真や連絡先がたまり、使っていない機器も目につきやすい時期だ。この記事では、将来に向けた備えではなく、「年末に1年分を点検して整える手順」に絞って整理する。
持っているアカウントの一覧づくりや、家族に伝えておくことは50代からのデジタル終活|アカウント・写真・データの整理の進め方で、紙の書類の残す・捨てるは年末の書類・紙類の整理|残す・捨てるの分け方で扱っているので、あわせて確かめてほしい。
年末のデータ整理は、どんな順番で進めればよいですか?
データを守る作業を先に、消す作業を後にする順番がよいと考えている。
この順番は筆者の提案だ。消す作業を先にすると、必要なデータまで失ったときに戻せなくなる。先にバックアップと更新を済ませておくと、そのあとの整理に落ち着いて取りかかれる。
年末のデータ整理の5つの順番(筆者の提案)
| 順番 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 1 | バックアップをとる | 整理の途中で失っても戻せるようにする |
| 2 | OSやアプリを最新にする | 修正プログラムを適用しておく |
| 3 | パスワードを見直す | 使い回しや推測されやすいものを減らす |
| 4 | 写真と連絡先を整理する | 1年分たまったものを見直す |
| 5 | 使わなくなった機器を片づける | データを消してから手放す |
一度に全部やろうとせず、1日に1つずつ進めても、年末までに十分終えられる。
バックアップは、どうとればよいですか?
スマホに搭載されているバックアップ機能を使うか、パソコンや外付けハードディスクにコピーする。
総務省によると、バックアップとは、データを別の場所にコピーしておくことで、パソコンや外付けハードディスク、クラウドサービスなどにデータを保存しておくことができる。同省は、簡単な方法として次の2つを紹介している。
| 方法 | 総務省の説明 |
|---|---|
| スマホに搭載されているバックアップ機能を使う | 設定からバックアップを有効にすると、スマホのデータが自動的にクラウドに保存される |
| パソコンや外付けハードディスクにつなぐ | USBケーブルやWi-Fiなどでつなげてファイルをコピーすると、スマホのデータが手元に保存される |
同省は、スマホは壊れたり紛失したりするリスクが常にあるとして、定期的にバックアップをする習慣をつけるよう呼びかけている。
ここからは筆者の提案だ。バックアップをとったら、その日付をメモしておくとよい。年末に一度とる、と決めておけば、少なくとも1年に1回は見直せる。
OSやアプリの更新は、どう確かめればよいですか?
更新の通知が出ていたら速やかに更新し、自動更新の機能があれば、有効にしておくのもよい方法だ。
総務省は、ソフトウェアには、製造時の欠陥や、新たな攻撃手法に対する弱点(脆弱性)が見つかることがしばしばあるとして、修正プログラムを速やかに適用して、ソフトウェアを最新の状態に保つよう呼びかけている。パソコンやスマホでは、更新が必要なときに通知が表示されることが多く、通知が表示されたら速やかに更新すること、自動更新機能がある場合は有効に設定するのもよい方法であることを案内している。
同省はまた、更新プログラムの配布などのサポートは一定期間で終了するものがあり、サポート期間が切れたソフトウェアは、脆弱性が見つかっても修正されないといった懸念があるとしている。サポート終了時期を事前に把握しておき、計画的に更新するよう案内している。
ここからは筆者の提案だ。年末の点検では、スマホとパソコンの設定画面で、更新が残っていないかを確かめる。あわせて、使っている機器のサポート終了時期を、提供元の案内で確かめておくと、買い替えの計画を立てやすい。
パスワードは、何を見直せばよいですか?
推測されやすいものと、複数のサービスで使い回しているものを見直す。
情報処理推進機構(IPA)は、次のどれか一つにでも当てはまるパスワードは危険だとして、すぐに見直すよう呼びかけている。
- IDとパスワードが同じである
- パスワードに、自分の名前、電話番号、誕生日をそのまま使っている
- パスワードに、「1234」や「1111」、「abcd」などの単純な羅列を使っている
- パスワードに、辞書にある単語をそのまま使っている
- さまざまなサービスで、同じパスワードを使用している
- 他人に一度でもパスワードを教えたことがある
IPAは、安全なパスワードとして、数字・英大文字・英小文字を組み合わせて、できるだけ長い文字数(15桁程度)で構成すること、より安全性を高めたい場合は記号を追加すること、サービスごとに違うパスワードを設定することを挙げている。
総務省も、パスワードはできる限り複数のサービスで使い回さないよう呼びかけている。一方で、パスワードを破られてアカウントが乗っ取られるなど、流出した事実がない場合は、パスワードを変更する必要はないとしている。定期的な変更で、パスワードの作り方がパターン化して簡単なものになったり、使い回しをするようになったりすることの方が問題だとしている。定期的に変更するよりも、機器やサービスの間で使い回しのない、固有のパスワードを設定することが求められるとしている。
ここからは筆者の提案だ。年末だからといって、すべてのパスワードを変える必要はない。上のチェックに当てはまるものと、使い回しているものから順に見直すと、手間を抑えられる。
パスワードを紙やメモに書いてもよいですか?
総務省は、パスワードのメモをディスプレイなど他人の目に触れる場所に貼らないよう案内している。やむを得ずメモなどに書いた場合は、鍵のかかる机や金庫など安全な方法で保管するよう案内している。
総務省は、パスワードの保管で特に気をつけたいこととして、次の4つを挙げている。
- パスワードは、第三者に教えずに、秘密にする
- パスワードを電子メールでやりとりしない
- パスワードのメモをディスプレイなど他人の目に触れる場所に貼ったりしない
- やむを得ずパスワードをメモなどで記載した場合は、鍵のかかる机や金庫など安全な方法で保管する
同省は、各サービスで異なる安全なパスワードを覚えておくのは大変なので、パスワードを覚える必要のないパスワード管理ツールを使うことも推奨されるとしている。スマートフォンやWebブラウザの標準機能や、専用のアプリケーションのパスワード保存機能を活用するよう案内しており、これらはマスターパスワードや、使う機器のロック(生体認証など)で守る必要があるとしている。
写真と連絡先は、どう整理すればよいですか?
バックアップをとったあとで、写真は1年分を見直し、連絡先は古くなった情報を直す。
この項目は出典にない、筆者の提案だ。写真や連絡先は、消してしまうと戻せないことがあるので、必ずバックアップのあとに進めたい。
写真の整理(筆者の提案)
- 同じ場面で何枚も撮った写真は、残す1枚を決める
- 画面の記録やメモ代わりに撮った写真は、用が済んでいれば消す
- 迷う写真は、無理に決めずに残しておく
連絡先の整理(筆者の提案)
- 同じ人が2件以上登録されていないかを見る
- 引っ越しや番号の変更を知らされた人の情報を直す
- 年賀状や挨拶状の住所録と食い違いがないかを照らし合わせる
写真を残す基準の決め方は50代からのデジタル終活|アカウント・写真・データの整理の進め方でも扱っている。
使わなくなったスマホやパソコンは、どうすればよいですか?
必要なデータを移したうえで、データを消去してから手放す。
総務省によると、保存されているデータを削除したり、ハードディスクをフォーマットしたりしただけでは、画面上でデータが消えているように見えても、実際にはデータが残されたままになっていることがある。同省は、機器を廃棄する場合は、事前にデータを消去してから廃棄するよう呼びかけ、機器ごとに次の方法を挙げている。
| 機器 | 総務省が挙げているデータの消去方法 |
|---|---|
| スマートフォン | 初期設定状態にする機能が付いている場合は、購入初期状態にしてから廃棄する。端末販売店などの信頼できる事業者や、安全に廃棄できるリサイクル業者に依頼する |
| ハードディスク(SSD) | 専用のデータ消去ソフトなどで消去する。信頼できるリサイクル業者に依頼することもできる。SSDはハードディスク用のソフトでは完全に消去できない場合があるので、専用のソフトを使うか物理的な破壊などを検討する |
| DVDやUSBメモリなどの外部記録メディア | 他のパソコンで読み込めないように、傷を付ける、もしくは物理的に壊すなどして不燃物として廃棄する |
ここからは筆者の提案だ。引き出しにしまったままの古いスマホは、中に写真が残っていることがある。初期状態に戻す前に、残したい写真が新しい機器やバックアップに移っているかを確かめておきたい。
結局、年末のデータ整理はどう進めればよいですか?
バックアップ、OSやアプリの更新、パスワードの見直し、写真と連絡先の整理、使わなくなった機器の片づけの順に進める。1日に1つずつでもよい。
まずは今週中に、スマホのバックアップがいつとられているかを設定画面で確かめてみてほしい。そこから始めれば、残りの作業も安心して進められると考えている。
よくある質問
パスワードは、年末に全部変えたほうがよいですか?
総務省は、パスワードを破られてアカウントが乗っ取られるなど、流出した事実がない場合は、パスワードを変更する必要はないとしています。定期的に変更するよりも、使い回しのない固有のパスワードを設定することが求められるとしています。
パスワードをメモに書いて保管してもよいですか?
総務省は、パスワードのメモをディスプレイなど他人の目に触れる場所に貼ったりしないよう案内しています。やむを得ずパスワードをメモなどで記載した場合は、鍵のかかる机や金庫など安全な方法で保管するよう案内しています。パスワード管理ツールを使うことも推奨されるとしています。
古いスマホのデータは、削除すれば手放してもよいですか?
総務省によると、データを削除したりフォーマットしたりしただけでは、データが残されたままになっていることがあります。スマートフォンは、初期設定状態にする機能が付いている場合は、購入初期状態にしてから廃棄するよう案内しています。
バックアップは、どのくらいの間隔でとればよいですか?
総務省は、スマホの紛失や故障に備えて、定期的にバックアップをする習慣をつけるよう呼びかけています。この記事では、少なくとも年末に一度とり、その日付をメモしておくことをおすすめしています。
確認した出典: 総務省「事例9 スマホが壊れて写真や動画を失った」、総務省「サポート切れソフトウェアを利用しないようにしよう」、総務省「推測できる簡単なパスワードを利用しないようにしよう」、総務省「使わなくなった機器を放置しないようにしよう」、情報処理推進機構(IPA)「チョコっとプラスパスワード」(確認日 2026年10月8日)