パスワードの使い回しをやめたい|2段階認証と見直しの順番

目次
ひとつのパスワードを、あちこちのサービスで使い回している。心当たりがあっても、数が多すぎて、どこから手をつければいいのか分からない。
結論から言うと、まずは「お金や連絡に関わるサービス」から順に、パスワードを別々のものに変え、2段階認証が使えるところは設定するという順番がよいと考えています。全部を一度に直す必要はありません。
IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、個人向けの脅威のひとつに「インターネット上のサービスへの不正ログイン」が挙げられています。この記事は、筆者の体験談ではなく、公的機関の案内をもとにした「筆者の提案」です。
パスワードの使い回しは、なぜ避けたほうがよいの?
ひとつのサービスでIDとパスワードが知られると、同じ組み合わせで、別のサービスにも入られるおそれがあるからです。 使い回しをしていると、被害が1か所で止まらなくなります。
総務省の「国民のためのサイバーセキュリティサイト」でも、初心者向けの基本として、推測されにくく文字数の多いパスワードにすること、使い回しを避けること、多要素認証を使うことが挙げられています。このページには、パスワードを定期的に変えるようにという記述はありません。
2段階認証・多要素認証とは、何をするもの?
パスワードに加えて、もうひとつ別の確認を求める仕組みです。 たとえば、パスワードを入れたあとに、スマホに届く確認コードを入れる、といった形です。総務省の案内では「多要素認証」と呼ばれています。
仮にパスワードが他人に知られても、もうひとつの確認がなければ入りにくくなります。どんな方法が使えるかはサービスによって違うので、各サービスの設定画面や公式の案内で確かめてください。
推測されにくいパスワードは、どう作ればよいの?
短い言葉や誕生日のような推測されやすいものを避け、文字数を長めにするのが基本です。 総務省の案内でも、推測されにくく文字数の多いものにすることが基本とされています。
覚えきれないときは、紙に書いて自宅の人目につかない場所に保管する方法もあれば、パスワード管理の機能を使う方法もあります。どちらが合うかは、家族構成や機器の使い方で変わります。ここではどれかを勧めず、選択肢として挙げるにとどめます。
どのサービスから見直せばよいの?
お金が動くものと、ほかのサービスの入り口になるものから見直します。 次の順番を、筆者の提案として置いておきます。
| 順番 | 確認すること | 見るポイント |
|---|---|---|
| 1 | メールのアカウント | 他のサービスの確認メールが届く入り口。パスワードを単独のものにし、2段階認証を確認する |
| 2 | 銀行・カード・スマホ決済 | 同じパスワードを他で使っていないか。2段階認証の設定があるか |
| 3 | 通販・ポイントのサービス | 支払い情報が保存されていないか。使い回しをやめる |
| 4 | SNS | 乗っ取りの被害は知人にも及びやすい。2段階認証を確認する |
| 5 | 使っていないサービス | 退会できるものは退会を検討する |
「ログインの通知」や「確認コード」が突然届いたら、どうすればよい?
自分で操作した覚えがないときは、メールやSMSのリンクは開かず、公式アプリや、自分で保存しておいた公式の入口から確かめます。 通知を装った偽の連絡の可能性もあるためです。
確認コードを、電話やメッセージで誰かに伝えるよう求められても、教えないでください。心配なときは、家族や、下の「よくある質問」に書いた相談先に尋ねてかまいません。
今日から、何をすればよいの?
最初の1つとして、メールのアカウントのパスワードと2段階認証の設定を確かめます。 10分ほどで終わらなくても、1つ済ませるだけで前に進みます。
残りは、週に1つずつ、のように小分けにして構いません。「ぜんぶ一度に直す」と決めると、続かなくなりがちだと感じています。筆者はそう見ているだけで、合わなければ自分のペースに変えてください。
よくある質問
パスワードは、定期的に変えたほうがよいのですか?
総務省のこのページには、定期的な変更を求める記述はありません。ほかのサービスと同じものを使っていないか、推測されにくいものかを確かめることを、まず優先したいと考えています。サービス側から変更を求められた場合は、その案内に従ってください。
2段階認証を設定すると、絶対に安全になりますか?
絶対とは言えません。ただ、パスワードだけのときより、入られにくくなると考えられます。偽サイトに自分で入力してしまった場合などは防ぎきれないため、リンクを不用意に開かない習慣も合わせて大切です。
パスワードを紙に書くのは危険ですか?
保管場所によります。人目につく場所に置かないことが前提です。紙に書くか、管理機能を使うかは、家庭の状況で選べます。
どのサービスが使い回しになっているか分かりません。
メールの受信箱で、サービスから届いた登録のお知らせを検索すると、使っているサービスの見当がつきます。見つけたら、上の表の順番で、必要度の高いものから見直します。
家族のパスワードを、まとめて決めてあげてもよいですか?
家族でも、サービスごとに別のものにしておくほうが、被害が広がりにくいと考えられます。決め方は家族で話し合ってください。
不正ログインされたかもしれないときは?
まず、そのサービスの公式の案内に従ってパスワードを変更し、お金が絡む場合は、カード会社や銀行に連絡します。迷うときは、緊急でない生活の安全の相談は警察相談専用電話(#9110)、契約や支払いなど消費生活のトラブルは消費者ホットライン(188)にも相談できます。実際に被害に遭った場合は、警察に通報・相談してください。
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一次情報・確認先
確認日: 2026-10-17
- IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」個人向け(公開2026-01-29): https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html
- 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」初心者向け三原則: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/intro/beginner/
- 警察相談専用電話(#9110): https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/manga/dial/
- 消費者ホットライン(188): https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/188_pamphlet/
- フィッシング110番(インターネット・ホットラインセンター): https://www.internethotline.jp/ / https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/phishing.html