
はじめに
"質の良い睡眠"は質の良い人生の土台
私は40代半ばの男性です。
健康・美容・アンチエイジングのエバンジェリスト(啓蒙・伝道者)であり、かつプラクティショナー(実践者)として日々様々な習慣を実践し、一次情報として発信しています。
今回は睡眠にフォーカスした記事を書くことにしました。
私はかねてから、日本の生産性・日本人の幸福度の低さの一因は睡眠負債にあると考えています。
地域差や個人差、年齢差、ライフステージ、会社・業種・ポジションなどの違いはもちろんありますが、日本人の多くは慢性的に睡眠が不足しています。
また、意外と着目されていないのが睡眠の"質"です。
歓迎すべきこととしては、社会全体で日本人の睡眠に関する課題が顕在化し、問題提起されてきたことです。
しかしながら、日本人のある意味で悪い習性だと考えているのですが、忙しさについつい流され問題を先送りしてしまう傾向があります。
生産性の話をしましたが、睡眠負債がもたらす負の影響は生産性に止まらず、心身の健康や美容にまで及びます。
ある意味で、生産性よりも大切であり、人生の質に関わってきます。
働き盛りの30代・40代・50代の男性や、育児で慢性的に睡眠時間が不足している女性にとって、いかに効率よく良質な睡眠を確保するかは、人生の質を上げるための重要な鍵です。
そこで、今回は睡眠の大切さ、睡眠のメカニズム、睡眠の質の改善に関して網羅的に解説・紹介したいと思います。
本記事が、睡眠の大切を真剣に考え始め、何かしら改善に向けたアクションを起こすきっかけになれば何よりの幸せです。
1. 睡眠問題を抱える日本人と日本

睡眠不足に悩む日本人
日本は、実は世界的に見ても睡眠不足が指摘されています。
例えば、次の4つの調査結果があります。
1. OECD実施の「平均睡眠時間」調査
7時間22分でOECD30カ国中最下位 (なお、全体平均は8時間24分)
直近の調査では6時間27分にまで落ち込み、6時間未満の日本人は全人口の約4割を占めると報告されています。

2. オランダ・フィリップス社実施の「世界睡眠調査」
「睡眠に満足している人の割合」が29%で、調査対象13カ国中最下位 (なお、全体平均は55%)
このとおり、私たち日本人は睡眠への問題を抱えていることが明らかになっています。
国民の睡眠負債は日本にとっての経済的損失
3. 2016年に発表されたアメリカ・ランド研究所の調査結果
国民の睡眠不足による経済的損失は当時の為替レートで約15超円と試算(1,380億USD;1ドル=115円換算)。
また、対GDP(当時)で2.92%で調査対象の先進5カ国中ワースト1位
4. 2020年に発表された厚生労働省の「国民健康・栄養調査」
30~50代男女の約半数が、睡眠時間6時間未満・睡眠時間が足りないと感じている・睡眠の質に満足できないと回答
[参考情報:外部リンク] ランド研究所
このように、海外の様々な調査で日本の睡眠に関する深刻な問題が明らかになっています。
私たちは、もっとこのような不都合な事実を真剣に受け止め、アクションに繋げるべきではないでしょうか。
2. 睡眠の基礎知識

1. 睡眠の質
主に次の2つで測ります。
- 睡眠の深さ(ノンレム睡眠の時間)
- 起床時の満足度の高さ
睡眠の質を上げるメカニズム
睡眠誘導・体内時計ホルモン「メラトニン」を増やすことです。
(脳内の松果体において生合成されるホルモン)
そのためには、メラトニンの元になる幸せホルモン(神経伝達物質)「セロトニン」を増やすことです。
|セロトニンとメラトニン産生の関係
- セロトニンの産生は日光が必要
- 朝方から分泌が始まり、日が沈むにつれて分泌量は減少
- 代わりに、日没から夜中にかけてメラトニンが分泌
|メラトニンを増やすことで睡眠の質を改善する現状唯一の植物由来成分 "ラフマ"
ラフマとは
中国の北西部原産のキョウチクトウ科の多年草。
現地ではお茶(羅布麻茶)か薬草として使われている。
最近では、この注目成分"ラフマ"配合の睡眠サプリが増えてきています。
2. 睡眠リズムとは
本来理想とされる睡眠のリズムとは、毎日大体同じ時刻に眠り・起きる規則正しいルーティンのことです。
1) 睡眠(眠気)と覚醒のメカニズム
- 睡眠(眠気)のメカニズム
- 日中の活動による蓄積疲労が引き起こす睡眠欲求によるもの
- 覚醒時間が長くなるほど高まり、普段の就寝時刻の1〜2時間前に最も高くなる
- 覚醒のメカニズム
- 体内時計から発信され、通常入眠後7〜8時間ほどで自然に目が覚める
- 就寝時刻の数時間前に最も高まり、1〜2時間前にかけて低下する
2) 睡眠リズムの乱れの原因
サーカディアンリズムの乱れ
25時間周期の体内時計(生体リズム)をサーカディアンリズム(概日リズム)と言います。
24時間の地球・生活の周期と1時間のずれがあり、この差によって夜型になりやすい傾向があります。
また、実際にリズムが崩れた状態を「概日リズム睡眠障害」と呼びます。
3) リズムを正常化するには
乱れた睡眠リズムを正常化するためには、起床時刻と就寝時刻、または、まずはそのどちらかを整えることです。
それによって、朝方に規則正しくセロトニンを分泌させることに繋がります。
よって、起床時刻を正常化することがとても大切です。
起床時刻を強制的に正常化させる、もしくは、逆算して就寝時刻を強制的に正常化させる。
このための手段は様々あります。
- 日中(覚醒中)に疲労を蓄積させ、眠気を促す
- ラフマなど、セロトニンを増やす成分を配合するサプリをとる
- 枕やマットレスなど、睡眠の質を改善する快眠アイテムを取り入れる
- 就寝前に入浴などで深部体温を調整し、入眠準備をする
- 覚醒を促すカフェインなど刺激物を避け、入眠準備をする
などが考えられます。
どれも睡眠の質を改善する有効な方法です。
しかし、適正な時間帯を含む睡眠リズムを整えるための直接的な解決方法とは言えません。
|同調因子を活用して改善する
人間は、25時間のサーカディアンリズムと1日24時間のサイクルの差を、様々な同調因子によって24時間に調整(リセット)しています。
おもな同調因子:
食事・運動・外出習慣・光など
中でも、光は最も強力な因子です。
最近では、睡眠リズムを整えるLED照明なども販売されています。
美と健康とパフォーマンスに。入眠と起床を整える2色LED睡眠リズム照明
LEDの睡眠リズム照明はこんな方におすすめ
- 眠る・起きるを整えて、日中のパフォーマンスを上げたい方
- 逆転してしまった昼夜のリズムを戻したい方
- 美容と健康の土台として、睡眠リズムを整えたい方
- 赤ちゃんの夜間のグズグズにお悩みの方
- 朝起きられなくて学校へ遅れがちなお子さんでお悩みの方
- 生活リズムを整えたい妊婦の方
- 今までいろんな対策を行ってきたが、あまり良い結果を得られなかった方
3. 入眠について

ベッドに入ってすぐに寝付けない人にとって、毎日の入眠までの時間はなかなか辛いものがあります。
毎日起床しなければいけない時間は決まっており、時間が経過とともに焦りやプレッシャーが募り、眠気を凌駕してしまい、ますます寝付けなくなる。
そのような悪循環を繰り返す毎日に嫌気がさしている、または、辛くてなんとかしたいと思っている。
このような方は、決して少なくないのではないでしょうか。
スムーズな入眠を妨げる原因と対策
ここでは代表的な原因と理由をピックアップします。
直接的なものに特化し、外的要因と内的要因に分けた上でそれぞれ2つずつ厳選しました。
1. 外的要因
1) ブルーライト
スマートフォンを寝室に持ち込み、寝る直前までスマホを見ている方。
夜ブルーライトを見ることで体内時計が狂ってしまい、メラトニンの分泌が抑制され、睡眠を妨げます。
対策:
就寝の1時間前にはスマホの使用を終えるように徹底する
2) カフェイン
就寝時刻の4時間以内にカフェインを摂取している方。
覚醒作用のあるカフェインの血中濃度が半減するまでには4時間ほどかかります。
対策:
カフェイン摂取は就寝時刻の5〜4時間前には避ける
(5時間以内にコーヒーやお茶を飲みたいときは、デカフェやノンカフェイン製品を選ぶ)
2. 内的要因
1) メラトニン不足
メラトニンの減量になるセロトニンの分泌を促す日光を十分に浴びていない方。
体内時計を調整し、眠気を生むメラトニンが不足するとスムーズな入眠が妨げられます。
対策:
朝方に起床して15分程度は日光を浴びる生活習慣を整える
セロトニン産生作用がある成分(ラフマなど)を含む睡眠サプリなどを摂る
2) 深部体温の調整不足
就寝時に深部体温が高い状態だと、スムーズな入眠が妨げられます。
対策:
就寝2〜1時間前に38〜40℃のお湯に20〜30分程度入浴し、深部体温を上げる(就寝時に向けて徐々に下がっていく)
入浴できない方は、汗をかかない程度の運動をして深部体温を上げる
以上4つの原因と対策をおさえることで、かなり高い確率で改善できるのではないかと考えます。
そこで、改善の助けになるおすすめアイテムを紹介した記事をピックアップします。
ご興味がある方は、ぜひご覧ください。
各種おすすめアイテム
メラトニンを増やし睡眠改善。植物由来成分"ラフマ"配合の"睡眠サプリ"3選
寝付けない人に。脳の深部体温を1℃整え深い眠りを生む、世界初ペルチェ式冷脳枕
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4. "体温調節と眠りの深さ"と"眠りの深さと成長ホルモンおよび脳波の関係"

1) 体温調節と眠りの深さ
就寝直前から就寝直後にかけて深部体温を下げる(深部体温が下がる)ように体温調整することで、スムーズな入眠がなされ、また眠りの質が高く・深くなります。
また、目覚めにも体温が大きく関係しており、起床時刻に向けて徐々に体温が上がり覚醒を促していきます。
2) 深部体温と眠りの質
深部体温を下げるには、放熱をすることが必要です。
深部体温を一旦上げることで、より大きく下がります。それには入浴や運動が効果的です。
3) 眠りの深さと成長ホルモンの分泌
眠りが深くなると、深さに比例して成長ホルモンの分泌が増加し入眠後約1時間でピークになります。
成長ホルモンは、新陳代謝による疲労回復・組織修復などのストレス解消や美容効果があります。
4) 眠りの深さと脳波の変化
眠りの深さにより、脳波の中心がアルファ波、シータ波、デルタ波へと変化します。
デルタ波は、日中に脳を酷使した部分に多く現れ脳の修復を促します。
このように、入眠・眠りの質・目覚めの質には体温が大きく影響しています。
3. 寝具について

次に寝具について、少し取り上げます。
寝具を選ぶ際に参考にして頂きたいポイントをお伝えします。
1. 寝床内環境
寝床内とは掛け布団と敷布団の間の空間を意味します。
よって、布団の中の環境のことを寝床内環境と言います。
読み方は"ねどこ"ではなく"しんしょうない"です。
寝床内気候や寝床内気象とも呼ばれます。
温度と湿度の2要素で決まり、理想的な寝床内環境とされる温度・湿度はそれぞれ以下のとおりです。
- 温度:33±1℃
- 湿度:50±5%RH
よって、上記の理想的な寝床内環境を整えやすい寝具を選ぶことがポイントとなります。
2. 体圧分散
横になったとき、身体の重い部分や出っ張った部分にかかる体圧を分散することで、局所的に負荷をかけず快適な寝姿勢をつくることです。
このような機能を持たせたマットレスを、体圧分散マットレスと言います。
|低反発と高反発
- 低反発
- 軟かい。柔らか過ぎると重い部分が沈み込みやすいため、身体を真っ直ぐな姿勢に保てないため局部的に負荷がかかる
- 高反発
- 硬い。硬すぎると重い部分が適度に沈み込まないため、負荷がかかる
それぞれ一長一短があるため、身体の部位別に合った反発力を持たせたマットレスが理想と言えます。
ウレタンの硬度の単位:
N(ニュートン)
一般的に、75N以下が低反発、110N以上が高反発とされています。
3. フィット感・密着感
|キルトとは
掛け布団の生地の縫い方のことです。キルティングとも言います。
おもなキルティングの種類としては、直キルト・立体キルト・2層キルトがあります。
|マスキルトとは
掛け布団は縫い目によって、マス目のように数十のブロック状になっています。
イメージいただけるのではないでしょうか?
マスキルトとは、掛け布団のマス目の数を用いて使う単位です。
例)
・ 20マスキルト(横4×縦5の20マス目を持つ掛け布団)
・ 30マスキルト(横5×縦6の30マス目を持つ掛け布団)
このように言い表します。
|マスの数とフィット性の関係
- マス目が多いと
- フィット性が上がる(まとわりつき感が少なくなる)
- マス目が少ないと
- フィット性が下がる
また、通気性についても、マス目が多さと比例して上がります。
掛け布団のまとわりつき感が鬱陶しく感じて苦手な方は、マス目の多い掛け布団がおすすめです。
4. 睡眠とパフォーマンスの関係性

睡眠をとると、なぜパフォーマンスがあがるのかについてみていきましょう。
長期記憶の「非陳述記憶(手続き記憶)」
記憶には、短期記憶と長期記憶の2種類に分類されます。
長期記憶はさらに、陳述記憶(宣言的記憶)と非陳述記憶に分類されます。
|1. 陳述記憶(宣言的記憶):2種類
- 意味記憶
- 物事の意味を表す知識や情報に関する記憶
- エピソード記憶
- 出来事に対する記憶
|2. 非陳述記憶:4種類
- 手続き記憶
- 運動性技能
- 身体の動かし方に関する記憶
- 認知性技能
- 解き方や解釈に関する記憶
- 知覚性技能
- 読み取りに関する記憶
- 運動性技能
そのほかに、プライミング・古典的条件付け・非連合学習の3種類あります。
手続き記憶は、睡眠をとることで定着することがわかっています。
この3つの技能は、アスリートに限らず、我々一般ビジネスパーソンの業務でも用いる技能です。
付け加えるなら、睡眠には疲労を回復する作用があります。
疲労が回復し、心身がフレッシュな状態にあることも、パフォーマンスの向上に繋がります。
以上、しっかり睡眠をとることで日中のパフォーマンスが向上する理由の解説でした。
なお繰り返しになりますが、睡眠をしっかりとることとは、時間と質の2つに分類されます(2つの要素があります)。
様々な情報をお伝えしてきましたが、最後に、より深く睡眠について理解を深め、睡眠を改善するコーチングサービスについて紹介します。
5. 1ヶ月の短期集中 科学的睡眠コーチング
Sleep Styling (スリープスタイリング)

「正しい睡眠の習慣化」に特化したパーソナル睡眠コーチング。
ライフスタイルに合わせたオーダーメイド睡眠習慣を作成、睡眠・心理学に精通した専属メンターが、人生の土台となる最適な睡眠習慣の定着まで伴走するサービス。
|3つの特徴
- 一人ひとりに合わせた最適な睡眠習慣・寝室環境を整備
- 認知科学者監修の心理学アプローチメソッドに基づいた訓練を受けたメンターが、日々の起床・就寝時間といった基本的な内容から、カフェインの摂取タイミング・寝室のアロマといった細かい条件までを全てオーダーメイドで提案
- 心理学に基づき意思の弱い人でも無理なく習慣化できるシステムを作成
- 無理に「頑張ろう」という意思を強く持たなくとも、自然と習慣が定着するような環境の作り方を提案
- 専属メンターが毎日伴走
- 専属のメンターが付き、週次Webメンタリングでの活動量計で睡眠の状況確認・毎週のアクションプラン作成、日次でのチャットによる進捗確認
- 睡眠専門医監修の独自テストで日中のパフォーマンスを客観的に測定
|サービスの流れ
- Step1:無料カウンセリング
- クロノタイプ(睡眠の型)・睡眠不足時間などの現状を測定・診断し、プログラムでどのように変わるのかを説明
- Step2:受講開始・初回カウンセリング
- 睡眠の現状を測定し課題を洗い出した上で、受講者のスケジュールに合った専用プログラムを作成
- Step3:
- 日次モニタリング (毎日進捗を専属メンターに報告・相談)
- 作成した専用プログラムに沿って睡眠改善に取り組む
- LINEでいつでも専属メンターに相談できる
- 週次メンタリング (毎週専属メンターとWeb面談)
- 1週間の習慣定着と睡眠目標の達成度合いの確認
- 次週以降のプログラムを調整
- 日次モニタリング (毎日進捗を専属メンターに報告・相談)
- Step4:最終カウンセリング
- 初回カウンセリング時の睡眠状況測定結果からの改善度合いや日中パフォーマンス数値の改善度合いを確認
|料金
睡眠診断 21,780円(税込)
1ヶ月コース 217,800円(税込)
2ヶ月コース 327,800円(税込)
おわりに

最後までご覧いただきありがとうございます。
繰り返しになりますが、私たち日本人は睡眠の悩みを抱えており、この睡眠の悩みが最近の幸福度の低さに関係しているかも知れません。
実は個人レベルではなく、国をあげて真剣に捉え、向き合うべき国家的な課題だとも言えます。
とはいえ、まずは自衛することが大切です。
今回解説・紹介した様々な情報をもとに、ぜひ今一度あなたの睡眠を見直してみて欲しいと切に願います。
そして、もし問題があるのであれば、放置せずに真正面から向き合って、解決に向け第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
なぜなら、口を酸っぱくお伝えしてきたとおり、質の良い睡眠こそが、人生の質を上げるからに他ならないからです。
では、ありがとうございました。
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